防水の材料には、大きく分けて4つの種類があります。
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塗 膜 防 水 材 |
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塗膜防水は、シームレス(継ぎ目が無い)になるので、美しい外観に仕上がります。
狭い場所や設備基礎回りなどの施工がやりやすいという長所があります。
表面に塗装するトップコートを定期的に塗り替えることで、防水層の寿命が延びます。
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ウレタン防水 |
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ウレタン防水とはウレタン塗料を塗布し、膜厚を作り防水機能とする防水工法や、下地にシート材を敷きつめ補強し、その上からウレタン塗料を塗布する防水工法です。
軟らかい物性が特徴で、ある程度の建物の動きにも追従します。 あまり下地の凹凸に左右されること無く、表面が滑らかに美しく仕上がります。
当社で、おすすめしている「FSコート」「超速硬化ウレタン」も、ウレタン防水の一種です。 |
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FRP防水 |
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FRPとは、繊維強化プラスチックス(Fiber
Rainforced Plastics)の略です。ガラス繊維にポリエステル樹脂を含ませ、強化したものを言います。
比較的硬い物性を持っているためキズなどが着きづらく、住宅などで使用される防水としては適しています。
強い強度を持ち、熱や化学薬品にも強いのが特徴です。 |
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その他には・・・ |
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エマルジョン系塗膜防水や、FRPとウレタン防水の両方の特徴を兼ね備えた
ウレタン/FRP複合防水などがあります。 |
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シ ー ト 防 水 材 |
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シート防水は、厚さ1.2mm〜2.5mm程度のシート状に加工した合成ゴムやプラスチックを用いた防水シートで、建物の屋上を覆う防水です。代表的なシート防水には、ゴムシートを用いた防水と塩化ビニル(PVC)シートを用いた防水があります。シートを特殊ボンドで圧着したり、機械的にリベットやディスク板などで固定します。
シート状の防水材のため、施工する場合の最も注意すべきポイント(シートの重なる部分)が限られ、施工上での問題が少ない防水材と言えます。
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ゴムシート防水 |
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ゴムシートは加硫ゴムとも呼ばれており、ゴム弾性(引っ張ると伸び、放すと元に戻る性質)があるので、伸縮性に富んでいます。
建物の動きへの追従性に優れた防水材料と言えます。但し防水材料自体がシートの形状のため、防水工事を行う際には、防水下地の平滑さが必要とされます。
美観向上効果、歩行からの保護効果はウレタン塗膜防水に劣ります。 |
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塩ビシート防水 |
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塩化ビニルシートによる防水は、シート同士の接合が溶着(溶剤でシート表面を溶かして接合する方法)や熱融着(熱風溶接機でシート表面を解かして接合する方法)が可能であり、施工性に優れたシート防水です。シートとシートは重ねて、熱や溶剤で溶かして一体化させますが、この重ね部分(ラップ部)のわずかな口空きも漏水に繋がるので、施工には細心の注意が必要です。 |
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ア ス フ ァ ル ト 防 水 材 |
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アスファルト防水は、油紙のように水をはじくアスファルトをフェルトにしみ込ませたシート状のアスファルトルーフィングを溶融したアスファルトで3〜5枚張り重ねた防水で、古典的な防水です。一般的に熱工法やトーチ工法がありますが、熱工法は上記のように200℃以上で溶かしたアスファルトを液状で敷いていきます。アスファルトを溶かした際に発生する悪臭や熱が問題になります。トーチ工法はトーチバーナーであぶってくっつける工法ですが、熱工法のような強烈な悪臭は少ないものの、やはり悪臭は発生します。
アスファルト防水は、信頼性がありますが、施工にさまざまな危険を伴う上、重量が重い事が難点です。重量が重いと言う事は、建物自体の強度も必要とされます。
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熱工法 |
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アスファルト防水の熱工法は、主にアスファルトのかたまりを釜で溶かし、シートを貼り込みながら、その溶融したアスファルトを撒いて施工していきます。アスファルトの温度は実に200℃以上になりますので、施工する場所や立地条件などが適さないと施工できません。
直接防水層を表に出さず、コンクリートなどの下地に施工することが多いです。 |
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冷工法 |
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アスファルト防水冷工法にもさまざまな工法・材料があります。冷工法と言っても、熱工法に対する冷工法と言う意味なので、実際は熱を使用する工法もありますが、200℃を越える熱工法に比べると、それほどの熱を必要とする訳ではありません。
熱を必要とする主な冷工法は、アスファルトトーチ工法です。
大きなトーチ(バーナー)を使い、トーチの火で特殊なアスファルト系のシートの裏面をあぶり、下地に貼り付けて施工します。
冷工法には、全く熱を使わない工法もあり、ひとえに冷工法と言っても、沢山の種類の材料・工法があります。
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シ ー リ ン グ 材 |
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シーリング材は、全ての防水材料・工法に併用して使われると言っても過言ではありません。
ほとんどの防水工法の端部には、シーリング材を用います。
各種類の防水工法で、防水の一番ポイントとなる端部(端の部分)などの部分にシーリング材を使用することによって、確実な防水を仕上げることができるのです。
防水の工法に適したシーリング材を使用するので、 シーリング材の種類も多岐にわたります。
適材適所の材料を使用しなければ、最良の結果を得ることは出来ません。その選定には知識が必要です。
あらかじめ数種類の色があり、建物の外観のポイントとなるような、化粧仕上げにも使用されます。ただし、化粧仕上げには、かなりの技術が必要とされます。
面で仕上げる防水材と違い、かなりの厚みをつけることもできますので、建物の伸縮のために設けてある目地に施工したり、建具の取り合いなどにも頻繁に使用されています。
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