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住まいの色彩学 > Level 2 > 建物の様式と色彩
建物の様式と色彩
 
景観には、人工物が大きな割合を占める場合、特に都市に顕著に現れますが、その都市の文化が色彩に多く関係してきます。そのため、関連性をよく考えなければなりません。

今の日本の建築事情は、都市型と都市郊外型、そして自然共存型と大きく3つに分かれるといわれています。都市型ならば、建物は人工的で自然の恩恵をあまり受けない機能重視的な状況ですし、都市郊外の住宅街などでは、足を伸ばせば自然が見られるといった環境です。

この環境の中で、どのような住宅を作ればいいのかということですが、やはり周囲の景観に見合った建築物が望ましいといえます。あまり突飛な形状や色彩では、街全体としての景観のバランスが崩れてしまいます。例えば、新宿のど真ん中にログハウスの住宅や藁葺き屋根住宅が出来てしまったら、目立つけれど大きなビルばかりの中では、アンバランスな景観になってしまいます。閑静な住宅街にショッキングピンクのマンションができたら、とても精神的に落ち着かない環境になってしまいます。

このような理由から、「外観は街の景観の一つ」としての責任を担っているといえます。日本のあらゆる都市、街などでは建設省都市局年計画課の指導の下、「都市景観条例」が多く導入されている現状から見ても、街の景観は重要視されているといえます。

住宅の場合に付随してくるものの一つとして、庭園があります。
その際には、建物の様式、例えばフランスの幾何学様式なのかイギリスの風景的様式なのか、和風ならば枯山水様式なのか林泉様式なのかと適応性が違ってきます。
違ってくれば当然、色彩の上でも配色に違いを生じてくることになります。家と庭園の配色にも気を付け、バランスを考えた住宅作りをしていきたいものです。

周りを豊富な自然で囲まれた環境の中の住宅ならば、山の風景に似合うログハウスや輸入住宅、海沿いに似合う輸入住宅もいいかもしれません。たくさんの木々の中でも溶け込んで、とても落ち着いた景観になるはずです。青い海、青い空のしたにマリンブルーの外壁、大きなサンデッキにおいた白いテーブルなら、海外の輸入住宅や鮮やかな色彩を使用した家も似合うと思いませんか?
 
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